建築士日記

建築士の思い付き日記

建築の設計の分野について

今回は建築の設計の分野について書こうと思います。(このブログは建築のことを知らない人向けに書いています。)

 

建築の設計というとなにを思い浮かべるでしょうか、私は建築設計士になりたいと思った時、漠然と空間構成と材料の選別をする人だと思っていました。だいたいそれで合っているのですが、建築は結構複雑に出来上がっているのでいろんなことを設計していきます。

 

いろんなことを検討するために建築の設計には大きく分けて3つの分野があります。一つは僕のやっている「意匠設計」、もう2つ「構造設計」「設備設計」です。

 

まず意匠設計ですが、他の2つを見るとわかるかもしれませんが意匠設計とは一般的に言われるデザインの部分の設計になります。あまり普段「意匠」という単語を聞かないかもしれません。調べると意匠とはこんな意味のようです。

  1. 1.
    工夫(くふう)をめぐらすこと。趣向。
     「―を凝らす」
  2. 2.
    (美術・工芸品などで)物品の外観を美しくするため、その形・色・模様・配置などについて、新しい工夫を凝らすこと。その装飾的考案。デザイン。

単語的には「設計≒デザイン」だと思うので3つともデザインなんですけどね。要はプランニングとか形や材料の設計のを行う分野だと思ってください。ただし、構造や設備のことに配慮して行うことも必要です。一般に有名な建築家とかで表に出てくる人は意匠設計ですね。

 

次に構造設計ですが、イメージつきやすいと思いますが構造体を設計する分野です。建築物は安全でなければいけませんから、ただカッコイイだけではいけません。構造体をちゃんと計算して頑丈なものにする必要があります。構造体にも美しさがあります。構造美といわれますが、これは他のプロダクトにはなかなか無い価値観ですね。木造やコンクリート、鉄骨など様々な材料でそれぞれの特性を活かした部材の配置を行うわけです。

 

そして設備設計ですが、これはエアコンや電気やトイレなどの設計ですね。頑丈でかっこ良くても、暗かったり、温度が不快だったり、トイレが流れなかったらダメですからとても大事な部分です。設備設計はさらに上記の空調設備や電気設備や給排水設備と設計者が分かれることもありますね。設備も美観に関わりますし、あえてデザインの要素に取り入れることもあります。

 

この3つ、「意匠」「構造」「設備」をよく「体や服」「骨」「血管や内臓」などと人の要素にそれぞれ対比されて表現されたりしますね。実際だいたいそんな感じです。

 

建築とはそれぞれをうまく調和させて一つのものにします。豊かな生活をまもり、安全で快適に過ごすための空間をつくるためですから、それぞれの分野が詳細に検討して設計図を作っていきます。

 

今回は建築設計の3つの分野についての話でした。

はじめまして

ブログ始めてみました。

 

建築業界で働いて丸五年になりました。

 

いろいろわかったことや考えることがあるのでアウトプットの場にしようと思っています。

 

これから建築業界で生きていこうという人や、今建築業界にいる人にとって少しでも有益な記事がかけたらと思います。